石原恒和さん (ポケモン)
いやあ助かってます。猿楽庁は私がゲーム・プロデューサーとして求めていたものがたくさん備わっています。ゲーム開発は時として、いやほとんどの場合、袋小路に迷い込みます。ゲームのディレクターは、あるいはプロデューサーですら、その道を見失ってしまうことがあります。それはかなり根元的な苦悩なので、開発の根本が揺らぐ、あるいは人間としての存在理由すら揺らいでしまうことがあるんです。これ全然大袈裟な話ではなくて、そんくらいゲームが開発チームに要求するものって大きいんだと思います。しかもそれは個人の苦労ではなくてチーム全体の苦悩だからますます始末が悪いわけです。
そんなとき、よわよわになっているチームに、ひとつの点、動かない点をプロットしてくれるのが猿楽庁です。我々は、それを基点として、線をひけるようになります。その線が、マイナス方向に走りそうなとき、こっちの方が前向きですよ、ってベクトルをしてしてくれたりもします。実はこれは凄い機能で、なかなかそんじょそこらにあるもんじゃありません。カオスのような開発の海に漂って遭難信号を出してる船に対して、灯台のような役割として存在しているのが猿楽庁なのかなって思ってます(これで何隻の船が遭難せずに済んだことか…)。